キャラクターグッズ製作をはじめとしたライセンスビジネスには興味があり、UVプリンターまではたどり着いたけど、どういう視点で機械を選べばいいのかよくわからないという方は多いと思います。

このコラムでは、版権を持つ「ライセンサー」がグッズ化に納得し、“売れる”グッズ製作をするために必要な基礎知識と共に機械選定方法をご紹介いたします。

ライセンスビジネスとは？

「ライセンスビジネスは、製造や小売の企業の皆様が、キャラクターやブランドを利用し、プロモーション・商品化を行うことや、ブランド保有企業が他の企業にブランドの使用を許諾することで、ブランドの新しい価値を構築していくビジネスです。」

出展：ライセンシング エキスポ ジャパン

キャラクターライセンスの市場規模

世界ライセンス市場の約45％（1,215億ドル）がキャラクターライセンスに関するものと言われています（2017年統計）
また「ディズニー」を保有するアメリカに次いで、日本のキャラクターコンテンツが占める割合は世界第２位の約19億ドル、世界の中でもアジア市場にフォーカスすると日米は逆転し、日本のキャラクターコンテンツの売上が約半数を占め約13億ドルで１位となるそうです。

このことから、日本人が日本由来のキャラクターグッズにいかにお金をかけるかということがよくわかりますし、グッズ製作ができるUVプリンターでキャラクターライセンス商品を扱う重要性がおわかりいただけると思います。

どんなグッズを作成すればいいか？

トレンドは依然として「アクリルキーホルダー（アクキー）」！

では、キャラクターグッズで何を作ればいいのか？
スマホケース、缶バッジ、カードケース、トートバッグなど様々なグッズがあり得ますが、キャラクターグッズを作成する際に外せないグッズは、「アクリルキーホルダー」です。
数年前からのトレンドですが、「アクリル」そのものの扱いやすさから、グッズとしての流行でアクキーに取って代わるものはしばらく出てこないとされています。

キャラクターグッズ業者の種類… BtoB / BtoC

ライセンスビジネスは顧客が２種類に分かれます。

1. 版権のある、キャラクターライセンスグッズを扱う業者（BtoB）
    ロット＝平均200～300 / 1,000以上のものもある
2. 同人など、個人からの請負をする業者(BtoC/OEM)
    ロット＝平均50前後

1.のようなライセンサー（版権元）から版権を借りてグッズ化し販売する業者のことを、一般的に「ライセンシー」と呼びます。

ライセンスグッズ業者（ライセンシー）にオススメのUVプリンター

平均200-300のグッズ製作をコンスタントに受ける場合、必要なスペックの目安をお伝えします。ライセンスグッズをこなすには、量産向けの出力スピードが必要です。
A2以上のサイズで、数百ロット量産向きのシリーズをご紹介いたします。

VersaUV LEF2-200

VersaUV LEF2-200は生産終了となりました。
後継機種はVersaOBJECTNEW MO-240です。

販売価格

標準価格3,278,000円（税込） 最安に挑戦

お見積り 商品詳細を見る

• 印刷可能サイズ：最大770（幅）×330（長さ）mm
• オススメの理由：UV-LEDランプが２基搭載され、双方向印刷が可能なため早く出力することができる。

UJF-6042MkII

業界トップの生産性。A2サイズ＆高さ153mmまで印刷

販売価格

標準価格4,675,000円（税込） 最安に挑戦

お見積り 商品詳細を見る

• 印刷可能サイズ：最大610（幅）×420（長さ）mm
• オススメの理由：スタガ配列のため、白を早く印刷することができる

キャラクタービジネスでは「クオリティ」が一番大事

ライセンサーはキャラクターのブランディングを非常に大切に考えてビジネスを展開しています。そのため、グッズ化の権利許諾する際は、「キャラクターの将来にとって、いい商品かどうか」「商品力がありそうか」「流通や企画力は大丈夫か」「キャラクターに対する”愛”があるか」などをチェックしていきます。
そのため「印刷クオリティ」は特に重視され、「画質」はさることながら「色味」の再現性が特に問われることになります。

また、前述の2.のような個人向けの仕事をする際にも、「いかに小ロット対応してくれるか」「１個あたりの安さ」などは当然重視されますが、自分が描いたキャラクターへの“愛“が前提にありますので、「印刷クオリティ」は無視できない項目になります。

値段だけで勝負してはいけない理由

「安さ」では最終的に中国工場と張り合うことになる！

日本企業固有の細やかさで、クオリティと小ロット対応という別の競争軸で勝負をした方が、勝てる勝負がしやすいということです。
安さで勝負をしていても、中国のような海外工場にはかないませんし、いつかは限界が来て自転車操業になりかねません。また海外工場からの輸入も、時代と共に納期も融通が利くようになっています。同じ土俵で勝負すれば、デメリットしかありません。

日本のグッズ市場は消費者も「クオリティ」を求めている！

世界一画質・品質に厳しい国が日本です。
日本でグッズビジネスを展開する際、「クオリティ」はライセンサーだけでなく、日本の消費者からも強く求められることになります。
キャラクター産業も勿論例外ではなく、さらにファンの“愛”が根底にあるため“売れる”グッズ＝クオリティの高いグッズであると言えます。

「クオリティ」とは具体的に何を問われているのか？

ライセンスグッズで最重要、打ち合わせ回数が多いのが「色味/発色」です。
ライセンサーが納得する色味になるまで何度もテスト出力し直します。
そのため、最初から元データに近い色味を出力できるプリンターを選択することは非常に重要で、納期短縮や、仕事受注のためのセールストークにも役立ちます。

UVプリンターに必要なクオリティ

1. 色味/発色
   …グラデーション/肌の色/くすみのないポップな色目/パステル系カラーなどのやわらかい色合い/DICやPANTONEカラーなど指定色の再現性
2. インクジェットの粒子感 …ドットが細かく出力されているかどうか
3. 白版がズレていない …クオリティの最低条件です

「色味/発色」はRoland DGのUVプリンターがオススメ

Roland DGのUVインクは元々印刷会社の校正用のプリンター向けに開発されており、 色表現が正確で色域も広いのが特徴です。またプリントヘッドもスタガ配列ではなくインライン配列となるため、版ズレを起こしにくく、インクの着弾点が正確なのも特徴です。
そのため、指定色や色表現に厳しい印刷や、版ズレをなるべく起こさない出力が必要な印刷はRoland DGのLEFシリーズが最適です。

レーザー加工機に必要なクオリティ

アクリルキーホルダーやアクリルスタンドの場合は、 アクリルのカット面の美しさがクオリティとして問われます。

1.モーターの種類：

ステップモーターではなく、サーボモーターを使用している機械を選ぶ。
 ・サーボモーター … スムーズに動作し、カット面が滑らか
 ・ステップモーター … 安くて丈夫なモーターだが、カット面にスジが出やすい

2.加工ノウハウ・テクニック

ゆっくり溶かして切るようにすると滑らかになる。また、煙の付着をなるべく防ぐ。
※自力で会得するか、メーカー営業のサポートが必要

3.駆動制御プログラムの質：

簡易なドライバー出力ではなく、専用ソフト出力の方がデータを高品質で送信できる。（高価な機種にしか専用ソフトが用意されていないケースが多い）

美しいカットはコムネットのレーザー加工機がオススメ

基本的にサーボモーター搭載のラインナップであることに加え、他の小型レーザーメーカーと比較して、営業サポートが手厚く、加工ノウハウの提供が得られやすいのが特徴です。
一番安価なシリーズからトンボを読み込むためのCCDカメラオプションが用意され、UV印刷とレーザーカットの位置を合わせやすい機能もついています。

まとめ

ライセンスビジネスにおいてやはりキーとなるのはクオリティになります。
それは色見やカットの綺麗さになります。今後の機器の選定にご参考ください。

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