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【2024年版】UVプリンターの特徴とメーカー別比較_基礎編
オリジナルグッズ市場の成長に伴い、UVプリンターの新規購入や増設の需要が高まり、それに応じてUVプリンターのラインナップも増加しています。
その結果、「どのUVプリンターを選べば良いのか分からない」「安価な商品を選んで失敗したくない」と感じるお客様は少なくありません。
このブログでは、UVプリンターの特徴や各メーカーの比較情報を包み隠さず公開しております。お客様に最適なプリンターを選ぶ際の参考になればと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
UVプリンターの特徴
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、UVインクの性質からご説明します。UVインクはUV光(紫外線)をあてると硬化する特徴を持っているため、専用のメディアが必要なく、多種多様な素材に定着することができます。
ポスターや図面印刷用途で使用される水性インクは、受理層のある光沢紙やマット紙などの紙にしか印刷できませんが、UVインクであれば受理層のないメディアでも定着するため、幅広い素材に対応できるのです。
専用メディア不要 | 専用メディア必要 | |
---|---|---|
UV・ラテックスインク | 水性インク | 溶剤インク |
UVやラテックスインクは表面でインクが定着 | 水性インクは受容層がある素材にしか定着できない | 溶剤インクはメディアの表面を溶かして定着する |
熱を使わないUV光によって定着させるため、熱に弱い素材(アクリル版、塩ビフィルム、PPなど)にも使用可能です。
また、メディア表面でインクが硬化するため非吸収性メディア(木材、ガラス、金属)にも印刷ができます。
UVインクの特徴について詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。
UVインクの特徴と仕組み、活用方法やできることをご紹介
UVプリンターで印刷できる素材
前述のUVインクの特性により、幅広いメディアに印刷が可能です。また、UVプリンターには「フラットベッドタイプ」と「ロールタイプ」の2種類があります。フラットベッドタイプは150mmほどの高さのあるメディアにも対応できるため、オリジナルグッズ制作を目的とする方におすすめです。
たとえば、スマホケースや革製品、アクリル板、コースターなどの平面印刷だけでなく、専用のオプションを使用すれば、ゴルフボールやドリンクボトルといった球体や傾斜のある素材にも印刷が可能です。
3Dレンチキュラー
銘版(フルカラー)
銘版(エッチング)
カード
キーホルダー
ノベルティ
合皮スマホケース
紙器パッケージ
スイッチ
フォトアルバム
室内サイン
ウォーターボトル
プライマー(下地処理)について
※プリンターによってプライマー搭載の有無は異なります。
UVプリンターの4メーカー比較
代表的なUVプリンター取り扱いメーカーはミマキ(Mimaki)、Roland(Roland DC)、武藤工業(MUTOH)が有名です。また、新しくEPSONからもUVプリンターが発売されています。他にも海外製のUVプリンターが国内で販売されているケースもありますが、スピード・クオリティ・導入後の保守サポートなど様々な要素を踏まえると、この4メーカーから選ぶ事をお勧めします。
メーカー | ||||
---|---|---|---|---|
対象 | ヘビーユーザー | エントリーユーザー | 初期費用を抑えたい方向け | 初期費用を抑えたい方向け |
印刷品質 | ★★★★★ 細かい色表現が可能 |
★★★★★ 曲げに強く、印刷面が割れにくい |
★★★★★ アクリルの定着力が強い |
★★★★★ プライマーなし |
インクコスト | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | 印刷速度 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | 本体の安さ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
詳細 | ミマキの商品一覧 | ローランドの商品一覧 | 武藤工業の商品一覧 | エプソンの商品一覧 |
メーカーごとの比較表はあくまで弊社調べの内容になります。
製品ごとにスペックも品質も異なるため、小型と大型プリンターに分けて比較していきます。まずは小型プリンターを比較してみます。
小型UVプリンター比較
MimakiはA3サイズ、武藤工業はB3サイズのUVプリンターが最小サイズになるため、比較数値はあくまで推論値となります。
当サイトでお問い合わせが多い商品は、BD-8やSC-V1050で、価格が他の商品よりも安価でスモールスタートを希望するエントリーユーザー向けの商品です。次に人気があるのはUJF-3042MkⅡeで、高生産・高品質を求めるヘビーユーザーにおすすめの高価な商品です。XPJ-461UFはB3サイズで、印刷サイズが大きいにもかかわらず比較的安価で購入できます。
商品名 | UJF-3042MkⅡe | BD-8 | XPJ-461UF | SC-V1050 |
---|---|---|---|---|
印刷サイズ | A3サイズ | A5サイズ | B3サイズ | A4サイズ |
印刷品質 | ★★★★★ ¥2,703,000(税別) |
★★★★★ ¥1,380,000(税別) |
★★★★★ ¥2,130,000(税別) |
★★★★★ ¥990,000(税別) |
ランニングコスト (カラー) |
★★★★★ 約35円 |
★★★★★ 約60円 ※A5サイズまでの為理論値 |
★★★★★ 約90円 |
★★★★★ 約70円 ※A4サイズまでの為理論値 |
印刷スピード (カラー、標準モード) |
★★★★★ 1.62㎡/h |
★★★★ 0.38㎡/h |
★★★★★ 1.88㎡/h |
★★★★★ 0.89㎡/h |
商品詳細 |
※フジテックス調べ ランニングコスト(A3サイズカラーのみ)
大型(A2サイズ)UVプリンター比較
大型機の中でお問い合わせが多い商品は、MO-240です。高生産・高品質を求めるヘビーユーザーにとって比較的安価に購入可能なため、増設におすすめです。また、UJF-6042MkⅡeも印刷スピードが速いため、同様に増設に適した商品です。XPJ-661UFは他商品と比べ本体代が安いためエントリーユーザーにおすすめの商品です。
商品名 | UJF-6042MkⅡe | MO-240 | XPJ-661UF |
---|---|---|---|
印刷サイズ | A2サイズ | A2サイズ | A2サイズ |
本体代 (定価) |
★★★★★ ¥4,650,000(税別) |
★★★★★ ¥4,300,000(税別) |
★★★★★ ¥3,600,000(税別) |
ランニングコスト (カラー) |
★★★★★ 約35円 |
★★★★★ 約30円 |
★★★★★ 約90円 |
印刷スピード (カラー、標準モード) |
★★★★★ 3.52㎡/h |
★★★★★ 2.07㎡/h |
★★★★★ 1.92㎡/h |
商品詳細 |
※フジテックス調べ ランニングコスト(A2サイズカラーのみ)
MimakiのUVプリンター
対象者 | ヘビーユーザー向け |
---|---|
拠点 | 16箇所 |
メンテンナス | 自社社員が対応 |
脱臭機 | 不要※換気必須。 |
ミマキのUVプリンターは硬化後の仕様に合わせてインクの種類を選ぶことが可能です。
硬質インクは皮膜が硬く耐擦過性に優れています。対して柔軟インクは200%の柔軟性を持っており、プリント後の成形・曲げ加工などに適しています。
・高生産性
UJF-3042MkⅡeのプリント速度は最高1.62㎡/h、UJF-6042MkⅡeは最高2.29㎡/hと、業界トップクラスの印刷速度です。
高生産性と低ランニングコストを叶える、小品種大量生産のヘビーユーザー向けのプリンターです。
・153mmまでの高さに対応。
最大153mmまでの立体素材にダイレクトプリントできます。
・安心のサポート体制
ミマキは国内に16拠点の営業所を持っており、メンテナンスも機器の知識がある自社社員が対応しています。また、ノズルリカバリーを搭載しており、印字不良発生の場合、予備ノズルを使用して応急処置が可能です。
ローランドのUVプリンター
MO-240はヘビーユーザー向け、BD-8はエントリーユーザー向けの商品です。
5拠点しかありませんが、定期メンテナンスが年2回あるため初心者でも安心してご利用いただけます。
対象者 | エントリー・ヘビーユーザー向け |
---|---|
拠点 | 5箇所 |
メンテンナス | 一部外注 |
脱臭機 | 不要※換気必須。 |
VersaOBJECTNEW MO-240の特徴をまとめたブログはこちら
インクは1種類
1つのインクで、柔らかい素材から硬い素材まで幅広い材質に対応可能です。さらにMO-240は鏡やアルミにも印刷可能です。UVプリンターは一般的にUVランプが反射してしまう素材には印刷できませんでしたが、素材の反射率に応じてUVランプの調節を自動的に行うことができます。
・ランニングコストが安い
新型UVプリンターではインクコストも大幅に削減されています。
インクカートリッジの単価で比較するとわかりやすいです。
ミマキは容量が2種類選べて、250mlタイプが10,100円・1000mlが22,000円です。
ローランドは大型機は750mlタイプのみで13,500円、武藤工業も220mlタイプのみで9,000円です。
▼1mlあたりのインクコスト比較
Mimaki(250ml) | Mimaki(1000ml) | Roland(750ml) | 武藤工業(220ml) |
---|---|---|---|
40円/1ml | 22円/1ml | 18円/1m | 41円/1ml |
大容量のインクタンクのみの販売で、容量調整ができないため大量生産されるユーザーにおすすめです。
・厚盛印刷可能
高精細なプリントで、色彩表現豊かなグラデーションやリアルな「質感」「触感」「タッチ感」が表現できます。
厚盛印刷、テクスチャー表現はUVプリンター独自の技になります。重ね印刷することで盛り上がるグロス表現は、テクスチャーパターンに標準搭載されており手軽に印刷可能です。
武藤工業のUVプリンター
UVプリンターは本体代も高額ですが、脱臭機や保守費用など導入にはコストがかかります。脱臭機はメーカーや機種にもよりますが、1台90万円程導入費用がかかります。武藤工業XPJ-461UFは脱臭機の設置が必要ない分初期費用を更にお安く購入いただけます。
対象者 | 初期費用を抑えたい方向け |
---|---|
拠点 | 3箇所 |
メンテンナス | 一部外注 |
脱臭機 | 不要※換気必須。 |
・ハードタイプとソフトタイプのインク
武藤工業のUVインクにはミマキのUVインクと同じように2タイプのインクがあるため素材によって使い分けが可能です。
・アクリルへの定着力が強い
アクリルの素材によってはUV印刷ができるものと、そうでないものに分けられますが、武藤工業のUVプリンターであればアクリル素材への定着力が高いため様々なアクリル素材へ印刷可能です。前処理工程やプライマーへの塗布工程が不要で作業コストの削減も可能です。
・VOC(揮発性有機化合物)フリー
硬化後は低臭気、低温硬化で熱に弱いメディアでも使用でき、作業環境に優しいインクです。そのため脱臭機の設置は必要ありません。
・印刷時の高さ調節可能
XPJ-461UFは手動式で70~150mmまで調節可能、XPJ-661UFは自動昇降式で0~150mmまで高さ調節が可能です。
EPSONのUVプリンター
EPSONは水性プリンターや溶剤・レジンなど様々なプリンターを展開しているメーカーですが、2024年10月頃に小型UVプリンターを発売予定。
100万円台で購入できるため小規模から始めたいユーザー向けの商品です。
対象者 | 初期費用を抑えたい方向け |
---|---|
拠点 | 7箇所 |
メンテンナス | 一部外注(※他プリンターでの事例元に記載) |
脱臭機 | 必要※フィルター付属。 |
まだ1商品しか発売されないためラインナップは少ないですが、ホワイトインク搭載のため様々なグッズに使用できるのではと期待感が高まっています。
ただ、インクとメディア接着剤の役割を持つプライマーが搭載されていないため、インクの定着が悪い場合には処理が難しいのではと予想されています。
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▼参考セミナー
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UVプリンターのデメリット
お客様からよくいただくご意見の一つに、「印刷スピードがもう少し速くなると嬉しい」という声があります。
A3サイズ対応UVプリンター の場合はカラー印刷でおよそ6~7分程度かかります。
最大A2サイズまでしか一度に印刷できないため、大量生産・短納期の場合は2台持ちがおすすめです。
・オペレーションの手間が多い
素材に直接印刷できることで、他のグッズプリンターよりも圧倒的に手間は少ないですが、ロット数が多い場合にはグッズを治具に合わせて設置する作業が何度も必要になります。そのため印刷稼働時にはスタッフ1名がべたづきして作業しなければいけません。
・UVインク独特の臭気
硬化のタイミングでどうしてもUVインク独特の匂いが発生します。その場合は脱臭装置の設置を推奨していますが、メーカーによっては脱臭機が不要な場合もあります。実際にショールーム見学で体感いただけますのでぜひお問い合わせください。
ショールーム見学はこちら
高まる障がい者雇用をグッズ事業で解決
UVプリンターでグッズ制作に参入
今後、障がい者雇用促進法の改正により雇用率の引き上げ、罰則等が追加されるため雇用の課題を感じている企業様も多いのではないでしょうか?
楽福 株式会社様では就労支援や学習支援に来ている方たちの社会復帰・活躍のためにUVプリンターを導入されました。インタビュー記事の内容以外にも気になる点があればぜひお問い合わせください。
「UVプリンターで新しい市場開拓!
全国各地のアイドルグッズを制作して行きたいです!」
インタビューはこちら
UVプリンターのまとめ
UVプリンターを利用したグッズ制作の参入は増加しており、需要も2023年時点では2兆円と好調です。
ミマキはヘビーユーザー向け、ローランドはエントリーユーザー向け、武藤工業は初期費用を安く抑えたい方向けですが、その他にも用途や印刷する素材によって選び方が変わるため、商品選定にお悩みの方はぜひ一度お問い合わせください。
大判プリンター比較.jpではUVプリンターを何十台も納品した実績がございます。
お客様の用途は、スマホケース作成、グッズ、ノベルティ作成などの新規事業から、
企業様の店舗の導入による体験価値の向上、来店きっかけづくりなど幅広いです。
UVプリンターを選定にあたり、数多くのノウハウを蓄積しております。
お客様に合ったUVプリンターをご提案可能です。
ぜひお問合せください。
UVプリンター製品一覧
ミマキのUVプリンターおすすめ商品3選
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販売価格2,586,771円(税込)
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販売価格4,450,050円(税込)
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販売価格7,550,000円(税込)
ローランドのUVプリンターおすすめ商品2選
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販売価格1,411,740円(税込)
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販売価格最安に挑戦
武藤工業のUVプリンターおすすめ商品2選
EPSONのUVプリンターおすすめ商品1選
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販売価格最安に挑戦
それでは次回は「第2回 UVプリンターで何に印刷するか? 材料編」になります。
-今日から始めるUVプリンタービジネス-
00 【予告編】今日から始めるUVプリンタービジネス
01 【基礎編】稼ぐUVプリンターの特長
02 【材料編】UVプリンターで何に印刷するか?
03 【コンテンツ編】UVプリンターで何を印刷するか?
04 【市場編】UVプリンターの最新トピックス
05 【番外編】UVインク密着の仕組みについて知っておくべき事
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メーカー別UVプリンターの特徴について
ダウンロードするプリンターの選び・導入でお困りではありませんか?
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