一般的に「プロッター」とは、大判サイズや絵柄のプリントから、カットを行う機械と幅広い意味で使用されることが多いです。

今回は建築物の設計図や地図（GIS）の印刷や、一部ポスター印刷でも用いられている「プロッター」について解説していきます。

実際の建築事務所や設計のお客様とのやり取りでは「プロッター」や「CADプリンター」と言われる方が多く、明確に違いはなく混同して使われているようです。※CAD：設計をデジタルで行うソフトウェア

この記事では、通常使われている複合機や家庭用プリンターとの違い、人気機種や選び方についても解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

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プロッター商品一覧

プロッターとは

プロッターは印刷や加工のための機械で、線で絵柄を描いて紙に出力し、カットすることができます。なめらかな線を引けるという特徴があり、出来上がった制作物に現れる独特な味わいが魅力です。

プロッターは図面やポスター、洋服の型紙（パターン）作成などに用いることができ、幅広い分野で活用されています。

プリンターとの違い

プロッターはプリンターと混同されがちですが、それぞれ異なる機械です。
主にプロッターは「線」で描くのに対し、プリンターは「点」で描くという違いがあります。ただし、最近はプリンターの性能が高まってなめらかに描けるようになってきており、大判プリンターで製図を出力するプリンターはプロッターとよばれるケースが増えています。また一部現場ではCADプロッターなどとも呼ばれこともあります。

プロッターができること

プロッターには主に2つの用途があります。ここでは、プロッターの用途について解説します。

描画する

プロッターはなめらかな線を描くことを得意としています。プリンターは画像などを「点」で出力して描画しますが、プロッターは線数値のデータによって表される「線」を使用するので、正確で美しい描画が可能です。

カッティングを行う

カッティングプロッターの場合、ヘッドに取り付けたカッターで描画に沿ったカットができます。データをもとにして動作するためカットも正確です。カッティングプロッターは看板などを制作する際に使われます。
カッティング作業が不要になり印刷からカッティングまでのトータル作業時間を大幅に削減できます。

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大型プリンターの中でも、CADデータをプリントアウトすることができるプロッターは、建築や土木、機械設計などの分野で区別できない存在となっています。

プロッターの特徴は、大判紙やフィルムに高精度でプリントアウトできることです。CADデータを元にして、建築物や機械の設計図面、土木工事の設計図面、ポスター、POP広告など、さまざまな用途に利用することができます。

製図用、ポスター用途について

図面印刷としてよく使用されるプリンターは「CADプロッター(プリンター)」、ポスター印刷に使用されるプリンターは「グラフィックプリンター」とも呼ばれており、A1サイズから60インチ以上の用紙サイズで印刷できます。

CADプリンターの用途・目的は、「図面の細線の再現性」や「擦れやにじみに強いインク」、「多様性に優れたプリンター」など様々です。

図面の細線をきれいに出力

家庭用プリンターや、複合機のプリンターヘッドでは再現しきれない細線を、CADプリンターで高精度に印刷できます。建築、設計図面は細かな線で表現されることがほとんどですので、顧客への提案や、現場での図面の書き込みなどがしやすいA1サイズ以上の印刷をされる方が多くいらっしゃいます。
プリンターの種類にもよりますが、CADプリンターに求められる細線の忠実な再現、斜め線・曲線のなめらかな表現、文字潰れのない表現など高精細での印刷が可能です。

水濡れで印刷物がにじまないインク

CADプリンターは水性インクがほとんどですが、その中でも染料インクと顔料インクと種類が分かれています。

染料インクは、紙にインクを染み込ませて発色させるプリント方式で、顔料インクは紙の表面にインクを付着させるプリント方式となっています。
顔料インクは粒子が大きいため文字や色がくっきりと鮮明に仕上がり、耐光性・耐水性・保存性に優れており、水濡れでインクがにじまないことが大きなメリットです。

ただ、顔料インクはインク代が高いため、ランニングコストが高くなる可能性があります。ポスター印刷に使用されるグラフィックプリンターは全色顔料ですが、図面印刷によく使用されるCADプリンターはブラックのみ顔料インク、他は染料インクが主流となっています。全体のインクコストは抑えつつ、にじみに強いプリンターのご提案もできますので、お気軽にお問い合わせください。

図面だけでなく、ポスターも印刷したい

前述にも記載していますが、インクには染料インク・顔料インクの特徴は大きく異なりますが、インクの色数によっても再現性が異なります。用途を考えて選ぶことで長く使いこなせるプリンターを購入できます。

CADプリンターのインクの色数は4〜6色程度、ポスター印刷は6〜12色程度であれば高精細な印刷が可能です。

色数が多くなることで、グラデーションなどの淡い色の再現性が高くなります。インクの色よりも薄い色を表現するには吹きかけられるインクの濃淡で表現することになりますが、ライトシアン・ライトマゼンタ・グレーインクなど薄い色を装備することで繊細な色の変化に対応できます。

インク数の例

また、蛍光インクやレッドインク、フォトブラックなどを搭載することで、ビビットな色表現や光沢感を出すことができます。

CADプロッターの選び方とおすすめ機種12選

価格と印刷枚数比較表

A1サイズで印刷したい

A0サイズで印刷したい

スキャナー/コピー付きが欲しい(A1サイズ)

CAD・ポスターともに印刷したい

まとめ

プロッターや大判プリンターは高画質な印刷やカットが可能であり、製図やポスターなどさまざまな用途に利用されています。実際に導入する際は、目的や業種、掲示物などで選ぶとよいでしょう。
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