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革を使った印刷ビジネス?皮×UVプリンターの使い方を体験

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革を使った印刷ビジネス

UVプリンターは印刷材料の選択の自由度が高いため、どの印刷材料を選択してビジネスに繋げるか?が重要となり、ビジネス成功の分かれ目です。競争が激しいスマホケースやアクリルキーホルダーなどは価格勝負・納期勝負になることも珍しくありません。

最近のトレンドとして、軟質系の材料への印刷需要が増えており、各UVプリンターメーカーも軟質材料対応のインクが発売されています。当社でもUVプリンターで革や塩ビ素材へ印刷が可能か?という問い合わせが増えてきております。

そこで、軟質系の材料の代表である革・レザー(今回は本革)への印刷について調べるため、今回はUVプリンターメーカーが主催するワークショップに参加したレポートをお届けします。

革に印刷できるプリンターをおさらい

LUS-120残念ながら、すべてのUVプリンターが革に対応するわけではありません。UVプリンターのパイオニアであるミマキエンジニアリングではミドルレンジの定番プリンターであるUJF-3042/6042MkⅡで対応可能な約170%伸長可能な柔軟インク「LUS-120」が発売されています。

エントリー向けUVプリンターが好評なローランド ディー. ジー.ではLEFシリーズとなります。購入者のほとんどが選択するECO-UVインクでは、ABS、ポリカーボネートなどの硬い素材のほか、TPU(熱可塑性ポリウレタン)や⾰などの柔らかな素材にもダイレクトプリントが可能です。今のところはこの2機種が候補となるでしょう。

ローランド ディー. ジー.のLEF-300

革については本革(レザー)、合皮があり、本革の場合は牛革、豚革、鹿革が多いです。また合皮の素材はポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン(PU)が一般的です。本革については種類の他、革表面の仕上げ方によってもインクの密着が変わるため、事前にテストをお勧めします。印刷直後は問題ない場合でも、曲げ部分でひび割れが起きる場合もありますので十分注意が必要です。

革を縫製できるミシンとは?

革を縫製するミシン通常、革を縫製する場合はハイグレードの高価な工業用革/厚物専用ミシンを使用することがほとんどですが、ベビーロック社製の「極(きわみ)」という機種は、ミドルランクの職業用ミシンの中で唯一太い糸で革を縫製することが可能です。工業用ミシンの約半分の値段、30万程度でスタートすることが出来ます。
最近のハンドメイド市場の盛り上がりから、この機種の売れ行きは非常に好調とのことでした。ちなみにベビーロック様は家庭用・工業用ミシンを50年前から販売しており、革加工に精通しています。ベビーロック様は今回のワークショップのメイン講師を担当されています。

ワークショップ会場に潜入!

早速、東京都港区浜松町にあるローランド ディー. ジー. 株式会社の東京クリエイティブセンター東京に到着。当日の参加者は定員8名の満席で店舗系企業の企画担当の方から、印刷会社、個人の皮革グッズ作成の方まで様々。参加者と話をして驚きだったのは、革グッズ作成を専門に行っている方でもUVプリンターのことはほとんどご存じなかったことです。印刷業界では一定の知名度があるUVプリンターですが、違う業界ではまだまだ知名度が低いようです。 

まずは印刷から!

印刷テーブルに貼っておいた紙に下書きし、下書きの位置ピッタリに革を置いていきますワークショップ全体の流れの説明の後、カット済の革材料が配布されます。今回は牛革でしっかりとした厚みがある高級感がある素材です。早速印刷作業に入りますが、Jpeg画像のみ持ち込みデータに対応しているらしく、まずは持ち寄ったデータをUVプリンターで印刷します。その場でスマートフォンの写真を印刷することもできるため、この点はインクジェットの強みですね。印刷データはスタッフの方がイラストレーターというドロー系アプリケーションソフトを使って手際良く作成していきます。

ローランド ディー. ジー. 株式会社のLEF-300は5枚の革材料を印刷することが可能です。テーブルの印刷の位置合わせは簡単です。実際縫製する材料の革の輪郭サイズをあらかじめ印刷テーブルに貼っておいた紙に下書きし、下書きの位置ピッタリに革を置いていきます。革を置いたら高さを自動調節し、印刷をスタートさせます。革の固定には両面テープを使用していました。バキュームテーブルを使うこともあるようです。

LEF-300印刷開始されると1つ1つ違うデータでも同時に印刷されてきます。メーカーの担当者によれば、革印刷の良いところは、比較的荒い印刷モード(高速モード)で早く仕上げても仕上がりに問題がないという点。この点はアクリル印刷と比べても優位なポイントですね。標準モード、双方向印刷で参加者8名分のデータを仕上げていきます。驚いたのは、5枚のカードケースデータを印刷した場合のインク代が約40円程度!とランニングコストが安いです。およそ10分後、印刷が終わった革を取り外していきます。 既にインクは乾燥(正確には硬化)しているため、直ぐに次の作業に移ります。

革のカットと「コバ処理」

カットした直後の革材料は端の断面がゴワゴワした感じです。ここをキレイに仕上げることを「コバ処理」と言うそうで、今回のワークショップの重要なポイントです。コバというのは、革製品の端っこ、切り口の部分のことです。漢字では「木端」と書きます。コバ処理は大きく「コバ磨き」「コバ塗り」の2つがあります。最初に「コバ磨き」から。磨きは100円ショップ等で購入可能なネイル用のやすりで丁寧に削ります。この処理は時間がかかりますが、品質の差が出るこだわりの部分となります。

続いて、「コバ塗り」となります。コバ部分にトコフィニッシュという専用剤をうすく指で取り、コバに塗って仕上げます。この作業をおこなうことで、コバ部分が滑らかな感じに仕上がり、ゴワゴワした感じがなくなります。「コバ処理」については特に決まったやり方(=正解)がないとのことで、奥が深いです。身の周りの革製品も良く見ると端っこは綺麗に処理されていますね。
コバに塗って仕上げます コバ処理のトコフィニッシュ

縫製前の仮止め

縫製する前に、パーツを仮止めするために糊付けしていきます。接着面を3mm程度、目の粗いやすりで荒らします。接着面を荒らす作業は材料表面の表面積を大きくすることでより密着しやすくするため、とのこと。その後、ゴム糊をポンポンと叩くようにつけていきます。ゴム糊とはゴム同士が引っ張り合うことで接着する仕組みらしく、接着の両側に塗ることが必要です。いわゆる一般の糊は時間が経つと、くっつかなくなりますが、ゴム糊はゆっくり作業しても大丈夫です。

パーツを貼り合わせ、糊付け面を木槌でトントン叩きます。ゴム糊同士がくっつきます。さらにローラーを使って接着面を圧着していきます。接着面同士がくっついて離れません。圧着した面にズレが生じた場合は、ヤスリやカッターで微調整します。

ローラーを使って接着面を圧着 パーツを貼り合わせ、糊付け面を木槌でトントン叩きます ヤスリやカッターで微調整

革の縫製

「極」ミシンで縫製していきます。糸の色は10種類から選択できます。ミシンの「押さえ」と呼ばれるパーツが段付きの構造になっているおかげで、自動的に材料の端から3㎜の幅を縫うことができます。スピードも簡単に調整可能で、思ったよりも簡単です。最後は裏側に糸を出し、糸始末をします。糸始末はライターでの焼き留め、もしくはポンドで固定します。レポート担当もミシンは初めてで、うまく扱えるか心配でしたがスタッフが丁寧に使い方を教えてくれました。「極」ミシンで皮を縫製

ミシンはおよそ10分程度の作業で、最後に気になる点のコバ処理を行い、簡単にオリジナルデザインの牛革小物の完成です。

オリジナルデザインの牛革小物の完成

まとめ

今回はミシンを使うことでオリジナルの革小物を作成することができました。UVプリンターで印刷するだけで終わりではなく、+αの機械を使用することで商材により広がりを持たせることが可能になり、色々な付加価値が生まれます。現在はスマホケースやアクリルキーホルダーに注目が集まっているため、まだまだこの分野に参入される方は少ないです。その理由として、UVプリンターを活用した「ビジネス」という視点では、縫製の作業が発生するため、やはり生産性がネックになるからです。一方で、革加工業者自体に小ロット生産需要があり、革加工業者に外注している顧客自体も小ロットデザインの製品を強く希望していると説明がありました。この需要を満たすソリューションは現在はほとんど浸透しておらず、ここにビジネスチャンスがあると考えます

今回参加者の方はみなさん真剣に作業されており、予定時間を大幅に超えてじっくり取り組まれているのが印象的でした。完成品を手に取った参加者の笑顔から、個人をターゲットにした革小物はやはり需要があることを改めて感じました。

ご紹介したLEFシリーズ

稼ぐためのUVプリンタービジネス

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