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【徹底解剖】HP Latex115プリンターのメリットとデメリット
Latex115プリンターが発表されて2週間以上過ぎましたが、その全貌がようやく分かって参りました。
そこでLatex115徹底解剖と題しまして、Latex115のメリットデメリット、向いてるユーザー様などまとめました。ぜひご一読ください。
目次
あらためて整理します。HP Latexプリンターの良さは?
大幅な外注コスト削減可能
これまで外注していた販促物を内製化する事で、外注費を大幅に削減できます。内製化で約8割コストを下げた事例もあります。 一般的な外注費と内製化した際のコストを比較してみました。
看板 | フロアシート | 懸垂幕 | ウィンドウ 装飾 |
電飾看板 | |
---|---|---|---|---|---|
外注費 | 5,000円/㎡ | 7,000円/㎡ | 8,000円/㎡ | 9,000円/㎡ | 8,000円/㎡ |
内製化 | 690円/㎡ | 1,200円/㎡ | 1,200円/㎡ | 1,500円/㎡ | 900円/㎡ |
1㎡あたりの コスト削減額 |
4,310円/㎡ | 5,800円/㎡ | 6,800円/㎡ | 7,500円/㎡ | 7,100円/㎡ |
1㎡(A0サイズ)でこれだけの差です。ある程度量がまとまった販促物を制作すると、大幅なコストメリットが出る事がよくわかると思います。
インクが水性の為無臭。一般オフィスにも導入可能!
そもそも外注で制作する販促物は、何故外注でしか作れないのでしょうか。
それは、これまで屋外で数年持つような高い耐候性を出すには、「溶剤インク」を使うしかなかったからです。溶剤インクと水性インクの違いは、わかりやすく言うと油性と水性の様な違いです。溶剤インクには高い耐候性はあるものの、特有の匂いがあり作業者の人体や環境へ影響を与える可能性があります。使用後に出る廃インクの処分も専用業者に依頼する必要がある為、一般企業の内製化ユーザーにはほとんど浸透していません。
一般企業の内製化ユーザーに溶剤が浸透しない6つの理由
- 臭いや有害物質が出るため換気設備が必須。
- 乾燥に丸一日以上かかり、乾かすためのスペースが必要。
- プリンター自体がプロ向け仕様のため、扱い方が難しい
- 日々のメンテナンスや、廃インクの処理が大変。
- 今使っている水性用インクジェットメディアに印刷が出来ない(
溶剤用の紙メディアの価格が非常に高い) - 本体のイニシャルコストが高い(通常300万前後)
しかし、ラテックスプリンターはインクが水性でありながら、溶剤と同等の耐候性を出せる画期的なプリンターです。 廃インクも出ない為、メンテナンスにかける時間もほぼありません。 これで作業環境を気にせず、大幅なコスト削減を手掛ける事が可能とになりました。
印刷後すぐ乾く!!作業効率大幅UP!
印刷後にすぐにインクが乾きます。(溶剤インクは印刷後乾かすのに48時間あける事を推奨されています) よって以下のような効果をもたらします。
- 急な依頼もすぐに対応。短納期の依頼にも間に合います。
- ラミネートなどの二次加工もすぐに可能!業務効率化に。
- 待ち時間の短縮!従業員の精神的疲労軽減!
ラミネートなしで屋外最大3年の耐候性を発揮!
インクの擦過性(インク面への擦れに対する強さ)が高く、表面が傷つきにくい為、ラミネートなしでも屋外最大3年の耐候性。ラミネート加工せずに屋外シートの製作・掲示が可能です。
また、傷つきにくい事で横断幕の縫製など二次加工時にインクが擦れてやり直し・・などのリスクを気にしなくてよくなりました。
やり直しによるコスト圧迫の心配がなくなり、制作ストレスの軽減にも繋がっています。 ちなみに縫製業者さん(横断幕補強の際に依頼します)が初めてラテックスで印刷された横断幕を加工すると、次からもこれにして!とほぼ必ず言われます。
メディア出力400種類以上!バリエーションUP!
ポスター用途に加え窓装飾・床広告・看板・横断幕など様々な素材への印刷が可能です。
外注するしかなかったシートも製作可能になります。特殊な和紙や襖などの印刷も可能です。
これまで300シリーズと比べてのHP Latex115プリンターのメリット
これまで販売していたラテックスプリンターには300、500と様々なシリーズがございます。
そのシリーズと比べてどう良いのか解説します。
とにかくイニシャル価格が安い!
一番のインパクトとしてやはり価格です!これまでLatexシリーズは一番安い機種がLatex315で1,980,000円。保守や設置費を付けると300万円以上の高い買い物でした。それが今回は100万円も安くなっており、他社の溶剤プリンターと比較しても非常に安価となっております。
Latex115と他社の溶剤プリンターのイニシャル比較
機種名 | Latex115 | VJ-1324X | OKI E54s | SC-80650 |
---|---|---|---|---|
機種写真 | ||||
本体価格 | 980,000円 |
1,180,000円 | 1,690,000円 | 2,200,000円 |
保守料金(5年) | 540,000円 | 600,000円 | 534,000円 | 550,000円 |
合計 | 1,520,000円 | 1,780,000円 | 2,224,000円 | 2,750,000円 |
本体価格は武藤工業のVJ-1324Xに比べても20万円も安く、頭1つ抜きんでております。
5年保守料金での合計価格で見てもNo.1の価格です。
メリットから見えるLatex115に向いてるユーザー
メリットから以下のようなお客様には非常に満足されるかと思います。
導入にあたり本体コストがネックになっていたユーザー様
初期費用に尽きると思います。
例えば水性プリンターで屋内の販促物内製化を行っているものの、耐候性必要な屋外向けの販促物(看板・横断幕等)は外注していたユーザー様。 内製コストを考えると外注費用は高すぎる、、そこでラテックスプリンターを発見したのはいいが、50万円~100万円の水性プリンターに比べて、いきなり倍以上の300万の設備投資は、費用対効果の面で手を出しにくい。。。と思われてたと思います。
印刷会社や看板会社のユーザー様も同じく、いろいろなメディアに印刷できサービスや事業領域は増えるが300万円の投資で、いつまでに減価償却し、経営基盤が安定に貢献するのか見えにくい。。。と思われてたと思います。
やはり100万円のイニシャルコスト削減は魅力的
リスクの全くない投資はないとわかっていながらも、できるだけ安く!というのが本音だと思います。
そういったユーザー様は100万円のイニシャルコストが下がることは、内製化のユーザー様にとっても会社への稟議が通りやすくなり、印刷、看板会社様も事業拡大リスクヘッジとして大変魅力的ではないでしょうか。
HP Latex115プリンターのデメリット
これまでのLatexとは異なるインク容量と価格
Latex115のインクカートリッジは400CCでインク12,000円です。Latex315のインクカートリッジは775CCで16,000円です。Latex115は1ccあたり30円、Latex315は1ccあたり20.6円。1ccあたりの単価を比べると約1.5倍になります。
Latex115 | Latex315 | SC-T7250(水性) | JV300-130(溶剤) | |
---|---|---|---|---|
容量 | 400cc | 775cc | 700cc | 440cc |
1本定価 | 12,000円 | 16,000円 | 27,500円 | 13,000円 |
1ccあたり |
30円 | 20.6円 | 39.2円 | 29.5円 |
表を見るとわかる通り、決して115が高いわけではありません。 溶剤とほぼ同等、水性よりは安いという価格設定です。 315が圧倒的なランニングコストを生み出す為、使用量の多いユーザー様は、 5年先を考えると「Latex315」、という選択肢をオススメします。
Latex315に付属していたOMAS機能なし
OMAS機能とは・・素材の送り調整が可能で、素材送りを正確にコントロールできます。 バンディング(階調割れ=ベタの時に線が入ってしまうこと))防止や、縦方向の寸法安定の効果があります。 この機能は壁紙などの長尺出力をする時に大変便利です。
しかしながらLatex115はこの機能がついておりません。 センサーの送り調整がないため、縦の寸法安定性は低くなります。 壁紙などの長尺案件には向かないと言えます。
他のシリーズから据え置きの機能は?
出力スピードはLatex315と同じの為、スピードが遅くなる心配はなく、インクカートリッジもLatex315と中身は同じです。 インクの耐候性や速乾性に変更はありません。印刷後に使用する内蔵カッターも付属しています。
デメリットから見えるLatex115に向いてないユーザー
以下条件のユーザー様にとっては、115はあまり適した機種とは言えません。
①月150㎡(50M巻のロール紙3~4本)以上印刷するユーザー様はLatex315がおすすめ
ラテックスプリンターのインク吐出量は1㎡辺り平均約15mlです。 前述のように1㎡辺りのインク単価が10円違いますので、 「15ml×10円×○○㎡」で算出される数値が115と315で発生するランニングコストの違いとなります。
よって月150㎡出力している場合、「15ml×10円×150㎡=22,500円」 つまり、Latex315の方が毎月22,500円ランニングコストが安くなります。 これを年間で単純換算すると27万円。4年間でLatex115とLatex315のランニングコストの差は100万円を超えます。 単純計算ですので一概には言えませんが、5年以上プリンターを活用すると考えると、中長期でコストを見た場合イニシャルコストの恩恵がなくなる可能性があるのです。
今後の販促で方向性が見えている場合は、イニシャルが高いとしてもLatex315の選択もありかもしれません。 ちなみに月150㎡看板制作を外注していた場合、年間で900万のコストが発生する計算となります。 機種選定で悩むのはともかく、内製化への移行は大幅なコストダウンになるとおわかり頂けるかと思います。
②壁紙などの長尺の出力物が多いユーザー様
看板や横断幕等であれば少し印刷がずれていても、実際に目立つ事はほとんどありません。 しかし壁紙など目線が近く、少しのずれが全体のデザインに影響する印刷物は寸法安定性がとても重要です。デジタルプリント壁紙ビジネスを考えている方は、Latex315等の機種が向いているでしょう。
最後にまとめ
いかがでしたでしょうか。HP Latex115は大判プリンター市場においても非常にインパクトのあるプリンターです。
実は、発表前に噂は出ておりました。
これまでラテックスプリンターの特長に性能に惚れ込んで頂いたとしても、イニシャルコストで導入を決めかねるお客様が多数いらっしゃいました。そんなお客様には喜んでいただけるプリンターだと確信しております。
もちろん価格の面だけでなく、今後のお客様の事業や運用など、長期的に見たうえでのマイナス面も想定したうえで購入することをお勧めします。
サイン・ディスプレイ市場への新規参入向け、コンパクトでリーズナブルなエントリーモデル。
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HP Latex 315
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